なぜ西部劇には必ず酒場が出てくるのか?実在した『町の中心施設』の正体

佐藤直哉(Naoya sato-)
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はじめに

西部劇の酒場って、ただ酒飲んで喧嘩してる場所だと思いますよね。

カウンターでウイスキーを飲んで、
奥ではポーカー、
ピアノが鳴っていて、
誰かが突然「表出ろ!」と言い始める。

でも実際の酒場主人、やってることが完全に“町の管理職”でした。

酒を注ぎながら、
賭博台を管理して、
酔っ払いをなだめて、
歌手を呼んで、
政治家とも付き合う。

しかも時々、店内で銃撃戦まで始まります。

「お客様〜!酔った勢いで保安官を撃たないでくださ〜い!今月三人目です〜!」

いや採用が追いつかないんよ。

しかも当時は本当に保安官が少ないので、
結局また酒場主人が止めに入ります。

もう飲み屋じゃなくて、
治安維持組織なんです。

※本記事は筆者個人の感想をもとにエンターテインメント目的で制作されています。

接客業です(銃撃あり)

1880年の『Dodge City Times』には、酒場の広告が載っています。

「最高のワイン、酒、葉巻を提供」

今のバーみたいですよね。

「へぇ、西部劇の酒場も意外と普通なんだな」と思います。

でも実際の店主、仕事量が全然普通じゃありません。

酒を出しながら、
賭博を管理して、
酔っ払いを止めて、
歌手を呼んで、
喧嘩を仲裁して、
時々保安官の代わりまでやります。

もう業務内容が、

「バーテンダー募集 ※銃弾を避けながら接客できる方」

なんです。

行政がポーカーしてる町

1907年、カウボーイのナット・ラブはドッジシティをこう語っています。

「酒場、ダンスホール、賭博場がたくさんあり、それ以外はほとんどない町だった」

いや偏り方がすごい。
でも実際、西部の町には人が集まる場所が少なかったので、全部酒場に集まりました。

仕事の相談。
噂話。
ギャンブル。
恋愛。
政治。

現代で言うと、

バー、
レストラン、
カジノ、
ライブ会場、
市役所、
SNS、

全部合体した感じです。

しかも毎日誰か酔ってます。

「町長いる?」

「さっきポーカーで全財産なくしてました」

行政が不安定すぎるんです。

接客業のケガじゃない

当時の酒場主人、仕事内容がもう途中から何屋なのか分からなくなっています。

酒を出して、
賭博を管理して、
歌手を呼んで、
酔っ払いをなだめて、
さらに喧嘩まで止める。

1891年には、女性客同士の喧嘩を止めに入ったバーテンダーが負傷した新聞記事まであります。

もう接客業のケガじゃないんです。

現代なら労災申請の理由が、
「椅子を投げたお客様を取り押さえ中に負傷」
です。

しかもたぶん店主、次の日も普通に出勤しています。

「昨日は大変でしたね」

「ええ、でも鼻折れただけなんで」

強いな西部開拓時代。

もうバーテンダーじゃなくて、
“酒を注げる用心棒”なんです。

西部式無料ランチ商法

当時の酒場には、「無料ランチ」がありました。

「西部の人たち優しいなぁ」と思いますよね。

でも実態はかなり現代的です。

酒場側、
めちゃくちゃ塩辛い肉を出します。

客、
「うわっ喉かわいた!」

店主、
「でしょうねぇ!」

完全に計画通りなんです。

つまり、

「食事無料です!」

「でも酒を3杯飲みます!」

という仕組みでした。

現代で言うと、

「ポテト無料で増量します!」

「コーラLサイズ頼みます!」

に近いです。

しかも当時の客、酔ってるので途中から計算してません。

「この店、親切だなぁ!」

いや財布からしっかりウイスキー代が消えています。

飲み屋の揉め事、規模がでかい

1883年、ドッジシティでは「Dodge City War」という騒動が起きています。

原因は酒場の営業権や賭博問題です。

最初は、

「どっちの店が儲かるか」

くらいの話だったんですが、途中から規模がおかしくなります。

町の有力者、
警察、
ガンマンまで参戦。

いや飲み屋の揉め事に出てくるメンバーじゃないんよ。

現代で言うと、

「居酒屋の営業トラブルなのに、議員と警察署長と元特殊部隊が集まってきた」

みたいな感じです。

しかも全員だいたい酒場にいます。

もう酒場が、

「飲食店」

じゃなくて、

「町のトラブルが全部集まる会議室」

なんです。

最後に

たぶん西部開拓時代で一番忙しかった人は酒場の主人です。

なにせ西部開拓時代の酒場主人、

「接客中に銃弾を避ける技術」

が必要な職業だったからです。

酒を出して、
酔っ払いを外に運んで、
喧嘩を止めて、
政治の揉め事まで処理する。

しかも時々、店内を銃弾が横切ります。

もうバーの店長じゃないんです。

現代なら朝礼で、

「本日の連絡事項です。窓際の席は昨日の銃撃で使えません」

って共有されるレベルです。

しかも店主たぶん慣れてます。

「店長!またテーブル壊れてます!」

「奥の予備使っといて〜」

軽いな対応が。

たぶん西部劇で一番スリルを味わっていたの、
ガンマンじゃなくて店主です。

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佐藤直哉(Naoya sato-)
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