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【帳簿にない宝まで出てきた】沈没船アトーチャ号、400年目の謎

佐藤直哉(Naoya sato-)
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はじめに

「宝を積んだ船が、そのまま海に消えた」

1622年。

キューバのハバナから、

スペインへ向かう船団が出航しました。

その中にいたのが、

アトーチャ号。

大型のガレオン船です。

積んでいたのは、

銀。

金。

銀貨。

エメラルド。

銅。

さらに、

乗客や商人の財産まで。

「これ、船というより金庫では?」

そんな状態で海を渡っていました。

ところが、

出航から数日後。

ハリケーンが直撃。

アトーチャ号は沈没します。

乗っていた265人のうち、

助かったのは5人。

そして財宝も、

そのまま海底へ。

しかも約1か月後。

もう一度ハリケーンが来ます。

一度目で沈み、

二度目で残骸まで散らされました。

スペイン側も探しました。

でも、

見つかりませんでした。

※本記事は筆者個人の感想をもとにエンターテインメント目的で制作されています。
また、本文中の人物名については、文章を読みやすくするため敬称を省略しています。

「300年前の船を、どうやって探す?」

時代は飛んで、

1969年。

メル・フィッシャーが、

アトーチャ号を探し始めます。

ただ、

海は広い。

「この辺に沈んだらしい」

くらいでは、

さすがに探せません。

そこで登場するのが、

スペインに残っていた古文書です。

歴史家ユージン・ライオンが、

17世紀の航海記録や積荷記録を調査。

昔の書類から、

沈没した場所を少しずつ絞っていきます。

宝探しと聞くと、

地図に「×印」がありそうです。

でも実際に頼ったのは、

古い役所の記録でした。

夢は海にありましたが、

ヒントは書庫にありました。

海底から銀塊が3本出てきた

1973年。

捜索隊が海底から、

3本の銀のインゴットを見つけます。

インゴットとは、

運びやすい形に固めた金属の塊です。

「銀だ!」

もちろん、

それだけでも大発見。

でも、

本当に重要だったのは、

銀そのものではありません。

銀塊には、

番号が刻まれていました。

その番号を、

スペインに残っていた積荷記録と照らします。

「……同じ番号がある」

一致しました。

海底の銀塊。

350年前の帳簿。

まったく別の場所にあった二つが、

ここでつながります。

ただの銀塊が、

アトーチャ号につながる証拠

に変わった瞬間です。

本当に見つかった

捜索は、

そこからさらに続きます。

途中では、

メルの息子ダークたちが、

捜索船の事故で亡くなる悲劇もありました。

それでも、

探索は止まりませんでした。

そして、

1985年7月20日。

ついに無線が入ります。

「海図をしまえ。メインの集積を見つけた」

潜水士が海底で見つけたのは、

最初はサンゴ礁のようにも見える塊でした。

近づく。

銀塊。

銀貨。

金。

宝飾品。

エメラルド。

探し続けていた、

アトーチャ号の主要な積荷でした。

16年近い捜索の末、

海底の金庫が、

ようやく開いたのです。

ところが、帳簿にない宝が出てきた

大量の財宝が見つかり、

話はかなり進みました。

ところが、

回収品を調べていくと、

妙なものが出てきます。

積荷記録に載っていないエメラルド。

「……これ、帳簿にない」

可能性の一つが、

密輸です。

当時は、

財宝を正式に申告すれば税がかかります。

なら、

最初から書かなければいい。

つまりアトーチャ号には、

帳簿で数えられる宝だけでなく、

最初から帳簿に載せていない宝

まであった可能性があります。

ここで困ります。

「あと何が残っているのか?」

帳簿を見ても、

全部は分からないのです。

「もう全部見つかったんじゃないの?」

もう宝はないんじゃないの?

そう思います。

でも、

捜索は今も続いています。

2026年6月。

アトーチャ号の捜索海域から、

約10キロの銀塊

が新たに見つかりました。

沈没したのは、

1622年。

約400年前です。

それでも、

まだ出てきます。

しかも探しているのは、

金銀だけではありません。

鍵。

陶器。

剣の一部。

木材。

銀製品の破片。

「宝じゃない物まで探すの?」

探します。

そうした小さな残骸が、

船体の位置や、

まだ見つかっていない積荷を探す手掛かりになるからです。

金塊を探しているように見えて、

実際に追っているのは、

海底に残された400年前の痕跡です。

最後に

400年前。

誰かは、

税金を払いたくなくて、

宝を帳簿に書かなかったのかもしれません。

「これなら誰にも分からない」

たぶん、

そう思ったのでしょう。

船は沈みました。

持ち主もいなくなりました。

それでも宝だけは残った。

そして400年後。

まったく知らない人たちが、

海底からそれを拾い上げています。

隠し事というのは、

墓場まで持っていけば安心だと思いがちです。

アトーチャ号を見る限り、

海底まで持っていっても、まだ安心できないようです。

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佐藤直哉(Naoya sato-)
佐藤直哉(Naoya sato-)
ブロガー/小説家
文章を書くことを楽しむ自称・小説家です。
歴史や文化、日々の暮らしに潜む雑学を題材に、無駄雑学などの小噺を発信しています。
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