小噺ショート
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記憶の移植【ショートショート】

佐藤直哉(Naoya sato-)
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記憶の中に隠された真実を知るとき、あなたの世界はどう変わるのか?

記憶移植技術がついに実用化された。

研究者の宮田翔太は、その技術の開発者として注目を浴びていたが、実は自分の過去に対して疑念を抱いていた。

助手の高橋美奈は、亡き母の記憶を移植するために翔太の助力を求めた。

「成功です!」

美奈は目を輝かせて叫んだ。

母の記憶を持つ女性と対面し、その温かい笑顔に涙を流した。

しかし、美奈の顔は突然曇った。

「お母さん、私の誕生日を覚えてる?」

女性は一瞬躊躇い、全く別の記憶を語り出した。

それは母のものではなかった。

翔太は技術の未知の影響を感じ取り、調査を進める中で、自分の記憶が実は移植されたものであることに気付いた。

「この技術、まだ完璧じゃない…」

最後の瞬間、翔太の脳裏に残る記憶が一つ浮かんだ。

それは彼の両親が事故で亡くなる瞬間だった。

しかし、彼はその場にいなかった。

「これは…誰の記憶だ?」

翔太は自分が記憶移植の実験体であったことを悟り、驚愕した。

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佐藤直哉(Naoya sato-)
佐藤直哉(Naoya sato-)
ブロガー/小説家
小説を書いていたはずが、いつの間にか「調べたこと」や「感じた違和感」を残しておきたくなりました。
このサイトでは、歴史の中に埋もれた謎や、日常でふと引っかかる“気になる話”をもとに、雑学記事、4コマ漫画、風刺ショートショートとして発信しています。
テーマはちょっと真面目。
でも、語り口はすこし皮肉で、たまにユーモア。
「なんかどうでもよさそうなのに、気になる」
──そんな話を集めて、掘って、遊んでいます。
読んだ人の中に“ひとつくらい、誰かに話したくなる話”が残れば嬉しく思います。
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