忘れられた誕生日【掌編小説】
佐藤直哉(Naoya sato-)
コヨーテの小噺
夜更け、スマホが光った。
一通のメッセージ。
「君をずっと見ているよ」
心臓が跳ねる。
誰? どうして? 翌朝、返信を決意。
だが、メッセージは消えていた。
不安に駆られた日々。
そして、また夜、新たなメッセージ。
「君の背後にいるよ」
恐怖で振り返ると、そこには…新しいスマホが。
彼氏からのサプライズプレゼント。
「驚いた? 新しいスマホ、気に入ってくれたら嬉しいな」
愛のメッセージは、最高の驚きだった。