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【モアイは本当に歩いた?】巨大な石像を運んだ驚きの方法とは

佐藤直哉(Naoya sato-)
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はじめに

何十トンもの石像を、どうやって運んだ?

「よし、できたぞ」

岩山から削り出されたモアイを見上げ、男たちは満足そうにうなずく。

ところが、一人が海岸の方を見て言った。

「で、これをどうやって運ぶんだ?」

そこが最大の問題でした。

モアイの多くは、ラノ・ララクという採石場で作られ、そこから各地へ運ばれています。

重さは数トン。
中には数十トン級のものまである。

車輪もクレーンもありません。

そこで長く考えられてきたのが、

「丸太の上に寝かせて転がしたのでは?」

という方法です。

ところが島には、それとはまったく違う話が残っていました。

※本記事は筆者個人の感想をもとにエンターテインメント目的で制作されています。

「モアイは歩いていった」

「昔の人は、どうやって運んだんだ?」

島の人が答える。

「歩いていったんだよ」

「……石像が?」

モアイがあるイースター島は、現地では「ラパ・ヌイ」と呼ばれています。

ラパ・ヌイには昔から、モアイは目的地まで「歩いた」という伝承があります。

もちろん、石像が夜中に勝手に歩き出したという話ではありません。

そのため長い間、

「運ばれたことを“歩いた”と表現したのだろう」

とも考えられてきました。

ところが研究者の中から、少し変わった疑問が出てきます。

「いや、本当に“歩くように”動かしたのでは?」

そこで実際に、モアイを立たせたまま動かす実験が始まりました。

ロープを引いたら、本当に歩いた

「右を引け!」

モアイが右へ傾く。

「今度は左!」

今度は反対側へ揺れる。

倒れそうになるたびに、後ろのロープで姿勢を支える。

そして、もう一度右へ。

左へ。

右へ。

すると――

「……進んでるぞ」

モアイが少しずつ前へ動き始めました。

やり方は、冷蔵庫のような重い物を左右に揺らしながら動かす感覚に近いものです。

左右から交互にロープを引けば、像はその場で揺れるだけではなく、わずかに回転しながら前へ出る。

それを繰り返すことで、

本当に“歩いているように”運べたのです。

モアイは最初から「歩く形」だった?

運搬実験を見ていた研究者なら、こんな疑問を持ったかもしれません。

「でも、どうしてこんなにうまく動くんだ?」

そこで注目されたのが、運搬途中で放棄されたと考えられるモアイです。

完成して「アフ」と呼ばれる石造りの台座に立つ像とは違い、前へ少し傾いたものや、底の形が独特なものがあります。

もし最初から直立させて揺らしながら運ぶなら、この形には意味が出てきます。

「完成した像を、あとから無理やり歩かせたんじゃない」

「歩かせることを考えて作ったのでは?」

モアイの形そのものが、運搬方法の手がかりになったわけです。

最後に

それでも、すべてが分かったわけではない

「じゃあ、昔のモアイは全部こうやって運んだの?」

「そこは、まだ分からない」

ロープで左右に揺らしながら進ませる方法は、実験でも確かめられています。

ただし、それだけですべて説明できるわけではありません。

モアイの中でも特に大きなモアイを同じ方法で運べたのか?

頭に載せる「プカオ」と呼ばれる赤い石の飾りを、どうやって運び、どうやって高い位置まで持ち上げたのか?

まだ答えの出ていない部分は残っています。

だから、

「モアイの運び方は完全に解明された」

とは言えません。

けれど、昔から島に残っていた

「モアイは歩いた」

という言葉を、以前のようにただの不思議な昔話として片づけることもできなくなりました。

実際にロープを引けば、巨大な石像は立ったまま、右へ左へと揺れながら前へ進む。

昔の人がそれを見ていたなら、

「運んだ」より「歩いた」と言いたくなるのも、少し分かる気がします。

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佐藤直哉(Naoya sato-)
佐藤直哉(Naoya sato-)
ブロガー/小説家
文章を書くことを楽しむ自称・小説家です。
歴史や文化、日々の暮らしに潜む雑学を題材に、無駄雑学などの小噺を発信しています。
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