【驚きの実態!】中世ヨーロッパ兵士の寝床事情
はじめに

もし今日から数週間、屋外で生活しなければならないとしたらどうでしょう?
ベッドはありません。
寝袋もありません。
天気予報もありません。
雨が降れば濡れ、寒ければ耐えるしかありません。
しかも翌日は命を懸けた戦いが待っています。
中世ヨーロッパの兵士たちは、まさにそんな生活を送っていました。
兵士A
「よし!明日は決戦だ!」
兵士B
「その前に聞きたいんだが…」
兵士A
「なんだ?」
兵士B
「今日どこで寝るんだ?」
兵士A
「……それな」
一日中歩き続けたあとに待っているのは、暖かい部屋ではありません。
雨に濡れた地面。
冷たい風。
そして短い夜です。
(夜明けとともに移動や警戒任務が始まるため、ゆっくり眠っている時間はほとんどありません。)

まず考えなければならないのは、
「今夜どこで眠るか?」
という問題でした。
中世の兵士たちは、そんな現実と毎晩向き合っていたのです。
※本記事は筆者個人の感想をもとにエンターテインメント目的で制作されています。
将軍は敵より先に寝床を探していた

軍隊が移動すると、夕方には野営地を決めなければなりません。
将軍
「よし、会議を始める」
兵士
「議題は敵軍の動きですか?」
将軍
「いや、寝床だ」
兵士
「寝床?」
将軍
「低い場所は水浸しになる」
「湿地は病気の危険がある」
「水場が遠いと全員のどが渇く」
兵士
「将軍って、もっと敵のことばかり考えているのかと思ってました」
将軍
「戦う前に、まず今夜どこで寝るか決めないとな」
実際、野営地はどこでも良いわけではありませんでした。
緩やかな高台。
水が確保できる場所。
周囲を見渡せる場所。
こうした条件を満たす土地は貴重です。
一晩眠るだけの場所に見えますが、そこで兵士たちの体力や健康状態は大きく変わります。
将軍たちは敵軍の位置だけでなく、
「今夜、全員が無事に眠れそうな場所」
も真剣に探していたのです。
最大の敵は雨だった

雨は兵士たちにとって厄介な存在でした。
兵士A
「ついに敵軍との決戦か…」
兵士B
「いや、今日の相手は雨だ」
兵士A
「またか」
兵士B
「昨日も雨」
「一昨日も雨」
「その前も雨」
兵士A
「連戦じゃないか…」
実際、一度濡れた服は簡単には乾きません。
濡れた服のまま歩き、
濡れた服のまま食事をし、
濡れた服のまま眠ることもありました。

兵士A
「着替えは?」
兵士B
「それは貴族の特権だ」
数日雨が続けば体力は少しずつ削られていきます。
冷えは疲労を呼び、疲労は病気を呼びます。
遠征記録には、天候によって行軍が困難になった例が数多く残されています。
だからこそ兵士たちは空模様を気にしながら生活していました。
寝床は地面だった

一般兵の多くは地面に近い状態で眠っていました。
兵士A
「今日の寝床は?」
兵士B
「地面だ」
兵士A
「明日は?」
兵士B
「地面だ」
兵士A
「来週は?」
兵士B
「たぶん地面だ」
兵士A
「宿屋という概念はないのか…」
実際、兵士たちは藁や草を集めて地面に敷き、その上に横になりました。
問題は硬さだけではありません。
地面は冷たいのです。
横になっている間も体温は少しずつ奪われ続けます。
そのため兵士たちは必死に藁や草を集めました。

兵士A
「藁をそんなに集めてどうする?」
兵士B
「地面との距離を稼ぐ」
兵士A
「敵じゃなくて地面と戦ってるのか」
兵士B
「冬の地面は人間より強敵だ」
たった数センチの藁でも、あるのとないのでは大違いでした。
眠る場所を整えることは、翌朝動ける体を残すことでもあったのです。
夜になると始まるノミとの戦い

やっと横になれたとしても、それで終わりではありません。
兵士A
「今日は疲れた…やっと寝られる…」
兵士B
「甘いな」
兵士A
「え?」
兵士B
「夜の部が始まる」
兵士A
「夜の部?」
野営地にはノミやシラミがいました。
↓
兵士たちは何日も同じ服を着続けます。
↓
馬や家畜も近くにいます。
↓
それは害虫にとっては住みやすい環境でした。
兵士A
「かゆっ!」
兵士B
「一匹見つけたか!」
兵士A
「またかゆっ!」
兵士B
「そっちは別のやつだな…」
夜中にかゆみで目を覚ますことも珍しくありません。
服の縫い目を調べたり、体を掻いたりしながら朝を迎えることもありました。

兵士A
「敵はどこだ!」
兵士B
「お前の服の中だ」
静かに眠りたい。
その願いは兵士も騎士も王様も同じだったのかもしれません。
最後に

中世ヨーロッパの兵士たちにとって、夜は休息の時間であると同時に試練の時間でもありました。
兵士A
「今日は敵とも戦った」
兵士B
「雨とも戦った」
兵士A
「地面とも戦った」
兵士B
「ノミとも戦った」
兵士A
「常に何かと戦っているな…」
雨に濡れない場所を探す。
冷たい地面から体を守る。
虫に悩まされながら眠る。
そうした一つ一つは小さなことに見えるかもしれません。
けれど何週間、何か月と続けば大きな違いになります。

兵士A
「明日は何と戦うんだ?」
兵士B
「たぶん全部だ」
そう言って兵士たちは藁の上に横になります。
明日も歩くために。
明日も生き残るために。
遠くでは雨雲が流れ、
どこかで馬が鳴き、
誰かがまたノミを見つけている。
歴史には大きな戦いの名前が残ります。
けれどその前の夜には、そんなふうに朝を待っていた兵士たちがいたのです。
おまけの4コマ



