日常のふしぎ
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なぜ鍵はギザギザなのか?4000年続く「開ける人を選ぶ」仕組み

佐藤直哉(Naoya sato-)
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はじめに

玄関の鍵を見てください。

端っこが、

ギザギザしています。

毎日使っているので気にしませんが、

よく考えると変な形です。

なぜ、わざわざギザギザなのでしょうか?

実はあの形。

4000年近く続く、

人類と泥棒の知恵比べの結果だったのです。

※本記事は筆者個人の感想をもとにエンターテインメント目的で制作されています。

4000年前の鍵は「木」だった

昔の鍵は、

金属ではありません。

木です。

古代エジプトやメソポタミアでは、

木製の錠前が使われていました。

扉の中には、

動きを止めるピン。

そこへ大きな木の鍵を差し込み、

ピンを持ち上げます。

正しい位置まで上がると、

扉が開く。

つまり4000年近く前から、

「正しい形なら開く」

という発想はすでにありました。

しかも昔の鍵はデカい

現代の鍵なら、

ポケットに入ります。

でも昔の木製鍵は、

かなり大きなものでした。

理由は単純。

木で細かい仕掛けを作るには、

ある程度の大きさが必要だからです。

つまり鍵の歴史は、

高性能化だけではありません。

「これ、もっと小さくできない?」

という戦いでもありました。

ローマ人は鍵を指にはめた

金属加工が進むと、

鍵は小さくなります。

するとローマ時代には、

変わった鍵が登場しました。

指輪と鍵を合体させた「リングキー」です。

鍵をなくしたくない。

だったら、

指にはめてしまえばいい。

現代人はキーホルダーを付けます。

ローマ人は、

肌身から離さないように本人の指に付けました。

鍵穴の中に「邪魔」を置く

鍵が小さくなると、

別の問題が出ます。

似た鍵でも、

開けられることがあるのです。

そこで考えられたのが、

鍵穴の中に障害物を置く方法です。

正しい鍵なら通る。

間違った鍵なら引っかかって動かない。

ところが人間は、

すぐ攻略法を考えます。

「邪魔なら、鍵の方を削ればいい」

防犯の歴史は、

この頃からかなり面倒になります。

日本では「海老みたいな鍵」が登場

日本では7世紀ごろ、

「海老錠」と呼ばれる錠前が使われていました。

名前の理由は、

見た目。

丸く反った金具が、

海老に見えるからです。

中には、

金メッキされた豪華なものまで残っています。

泥棒から財産を守るための道具なのに、

錠前そのものが盗まれそうな見た目です。(豪華で高そうな見た目をしています)

南京錠は南京生まれではない

「南京錠」と聞くと、

中国の南京で生まれた錠前のように思えます。

でも、

名前の由来はそう単純ではありません。

昔の日本では、

海外から入ってきた物に、

「南京」という名前を付けることがありました。

たとえば、

落花生を「南京豆」と呼ぶのもその一つです。

南京錠も同じで、

南京という街で発明されたから、この名前になったわけではありません。

「外国から入ってきた錠前」

という意味合いから、

南京錠と呼ばれるようになったと考えられています。

つまり、

南京錠の「南京」は、生まれた場所ではなく、外国から来た物についた名前だったのです。

「絶対に開かない鍵」を作った結果

1790年ごろ。

※年代には諸説あり、1801年とする資料もあります。

ロンドンのある錠前店が、

店先に特別な錠前を置きました。

その横には、

こんな挑戦状。

「これを開けられたら、賞金200ギニー」

現在の日本円にすると、

ざっくり数百万円規模の賞金です。

それだけ自信があったのでしょう。

実際、

それから約60年間、

誰も開けられませんでした。

ところが1851年。

ついに攻略されます。

かかったのは16日間。

実際に作業した時間は、

約51時間でした。

約60年間守られた錠前も、

最後には開けられた。

「絶対に開かない」

と宣言すると、

どうやら本気になって開けに来る人が現れるようです。

そして鍵はギザギザになった

現代の鍵穴には、

何本もの小さなピンがあります。

鍵を差すと、

ギザギザがピンを押し上げます。

浅い溝なら少し。

深い溝なら大きく。

全部が正しい高さにそろった瞬間だけ、

鍵が回る。

つまりあのギザギザは、

飾りではありません。

錠前の中へ送る「高さの指示」です。

4000年前と、やっていることは同じ

ここで最初の木製鍵に戻ります。

木の鍵。

現代のギザギザした鍵。

見た目は、

まったく違います。

でも、

やっていることは似ています。

正しい形で、中の仕掛けを正しい位置へ動かす。

素材も大きさも変わりました。

それでも4000年近く、

基本ルールはそれほど変わっていません。

最後に

最近は、

スマホでも扉が開きます。

顔認証。

指紋認証。

暗証番号。

そのうち、

金属の鍵を持たなくなるかもしれません。

でも鍵がやっていることは同じです。

昔は、

「この形の鍵を持っていますか?」

今は、

「あなた本人ですか?」

聞き方が変わっただけ。

人類は4000年間、

鍵を作り続けてきたというより、

「あなた、本当に入っていい人?」

を確認する方法を、

ずっと考え続けてきたのかもしれません。

ABOUT ME
佐藤直哉(Naoya sato-)
佐藤直哉(Naoya sato-)
ブロガー/小説家
文章を書くことを楽しむ自称・小説家です。
歴史や文化、日々の暮らしに潜む雑学を題材に、無駄雑学などの小噺を発信しています。
どうぞ、ふらりと覗いてみてください。
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