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自販機史上、もっとも説明のややこしい両替機⁉――10分ごとに値段が変わる、金色の自動販売機

佐藤直哉(Naoya sato-)
<景品表示法に基づく表記>当サイトのコンテンツ内には商品プロモーションを含みます。

はじめに

金を入れたら、金が出てきた

2010年。

アブダビの高級ホテル。

ロビーに、

妙にピカピカした自動販売機が置かれました。

客がお金を入れます。

ボタンを押します。

ガコン。

出てきたのは、

コーヒーでも水でもありません。

本物の金です。

男性。

「……金を入れたら、金が出てきた」

間違ってはいません。

でも、

ものすごく説明しづらい機械です。

※本記事は筆者個人の感想をもとに制作されているため、正確ではない情報の可能性があります。

ホテルで金を買う

この機械の名前は、

「Gold to Go」

販売していたのは、

1グラム、5グラム、10グラムなどの金地金や金貨です。

場所は、

アブダビの高級ホテル、

エミレーツ・パレス。

普通なら、

金を買う場所といえば宝石店。

ところがここでは、

ホテルのロビーでボタンを押します。

「飲み物でも買う?」

「いや、金」

買い方だけなら、

缶コーヒーとほぼ同じです。

売っている物が、

ちょっとした資産なだけです。

値札が10分で変わる

ただし、

普通の自販機とは大きな違いがあります。

値段が動きます。

金は、

世界の市場で価格が変わります。

そのためこの自販機も、

国際的な金価格に合わせて、

販売価格を約10分ごとに更新していました。

男性が画面を見ます。

「さっきより高くなってない?」

金なので、

なっています。

ジュースなら怒られそうですが、

こちらは仕様です。

買うか迷っている間にも、値札が逃げます。

初日から「全部ください」

しかも設置初日。

さっそく、

かなり景気のいい客が現れました。

開発者によると、

その客は自販機に用意されていた商品を、

一種類ずつ全部購入した

そうです。

1グラム。

5グラム。

10グラム。

金貨。

次々とボタンを押します。

後ろの客。

「ずいぶん買いますね」

本人。

「せっかくなので」

自販機で大人買い。

言葉だけ聞けば駄菓子です。

中身だけ聞けば、

もう投資です。

最後に

結局、これは何の機械なのか?

お金を入れる。

ボタンを押す。

金が出る。

自動販売機です。

でも、

お金を入れて、

別の価値に替えているだけなら、

両替機にも見えます。

男性が、

取り出し口の金を見ます。

「これで資産が増えたってことでいいのかな?」

増えてはいません。

払った分が、

きっちり金になっただけです。

それでも、

紙幣だった時より、

急にありがたく見えます。

落とさないようにしまう。

もう一度確認する。

そして少しだけ、

成功者っぽい顔をします。

金を買っただけで、

昨日までの自分より賢く、

少し金持ちになった気がする。

資産はほとんど増えていません。
増えたのは、自信だけです。

ABOUT ME
佐藤直哉(Naoya sato-)
佐藤直哉(Naoya sato-)
ブロガー/小説家
文章を書くことを楽しむ自称・小説家です。
歴史や文化、日々の暮らしに潜む雑学を題材に、無駄雑学などの小噺を発信しています。
どうぞ、ふらりと覗いてみてください。
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