日常のふしぎ
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なぜ締切前だけ部屋が急に気になり出すのか──掃除に逃げる脳の言い訳

佐藤直哉(Naoya sato-)
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はじめに

パソコンを開く。
やるべき仕事のファイル名が、画面の向こうから無言で圧をかけてくる。

……その瞬間、僕は気づく。

机の上、めっちゃ汚い。

いや、昨日も汚かった。
先週も汚かった。
たぶん去年も汚かった。
でも不思議なことに、「やるべきこと」が目の前に現れた途端、床のホコリが急に主役面してくる。

そして僕たちは、名探偵みたいな顔で掃除を始める。
「まずは環境整備が大事だからね(ドヤ)」

……うん、分かる。
それ、だいたい現実逃避です※ただし悪いこととは限らない

掃除に手が伸びるのは、怠け者の証明じゃない。
むしろ脳が、わりと真面目に“自分を守ろう”としてるのかもしれません。

※本記事は筆者個人の感想をもとにエンターテインメント目的で制作されています。

あるある?大事な作業ほど、なぜか床が気になる

・企画書を書こうとしたら、キーボードの隙間のホコリが気になった

・資格勉強の前に、なぜか冷蔵庫の中を整理し始めた

・プレゼン準備の朝、急に「カーテン洗いたい」と思い立った

なにこれ。
僕たち、床のホコリに人生を救われたことでもある?

でもこれ、再現性が高すぎるんです。
「やるべきこと」が重要になればなるほど、部屋が“気になる対象”に変身する。

つまり僕たちが戦っているのは、ホコリじゃない。
です。締切の圧、失敗の圧、やること山盛りの圧。

先延ばしは「時間の問題」より「気分の問題」

先延ばしって、「時間の使い方が下手」だと思われがち。
でも実際は、時間より先に気分が動きます。

やるべきことって、気分をザワつかせる材料の宝庫なんですよ。

  • 失敗したらどうしよう(不安)
  • 面倒くさい(嫌悪)
  • 何から手をつけるべき?(混乱)
  • 自分、能力足りないかも(自己否定)

この「イヤな気分」をどうにかしたい。
そう思った瞬間、脳がそっと差し出すのが──

掃除。

「とりあえずここ拭いとけば、気分は上がるよ?」
みたいな顔で、掃除という“気分回復ボタン”を提示してくる。

そして僕たちは押す。

カチ。

ブオーン。(掃除機、起動)

掃除が強すぎる3つの理由:即・単・見える

掃除は、先延ばしの相棒として優秀すぎます。
なぜなら、勝ち筋が最初から用意されている。

1)成果がすぐ見える(即時達成感)

机の上が片付く。
床がサラサラになる。

“やった感”が視界に直接入ってくる。
重要タスクは成果が出るまで長いのに、掃除は30秒で結果が見える。
そりゃ強い。

2)手順が単純(迷いが少ない)

資料作成は
「構成どうする?」
「何から書く?」
と迷いが連発。

掃除は「捨てる・拭く・戻す」でだいたい終わる。

脳は迷うのが嫌い。
なので迷いが少ない方へ流れてしまう。

3)気持ちよさがすぐ来る(即時報酬)

目の前が整うと、心も整った気がする。

……気がする。

ここ大事です。
実際に仕事は進んでないのに、なぜか「今日、いい感じ」と思えてしまう。

掃除、罪深い。

「やるべきこと」は不快で、報酬が遠い

先延ばしが起きやすい条件って、ざっくり言うとこうです。

  • その作業がイヤ(嫌悪感が強い)
  • 終わったご褒美が遠い(成果が見えにくい)

たとえば。

  • ダイエット:成果が出るのは数週間後。つらい。
  • 英語学習:伸びるのは数ヶ月後。つらい。
  • 企画書:褒められるのは提出してから。つらい。

一方、掃除は。

  • すぐ終わる
  • すぐ綺麗になる
  • すぐ気持ちいい

脳からすると、
「今やるなら掃除がいちばん楽」になりがち。

脳さん、短期目線すぎる。
今日だけ生きるタイプ。

掃除は“自己防衛”にもなる:言い訳が立つ

ここ、ちょっと耳が痛いけど大事です。

「本気で取り組んで失敗する」のが怖いとき、人は無意識に“逃げ道”を作ります。 掃除は、その逃げ道として優秀すぎるのです。

  • 「忙しかった(掃除してた)」と言える
  • 「怠けてない感」を保てる(むしろ良いことしてる)
  • 失敗しても「準備時間が足りなかった」と言える

冷静に考えると、
「掃除してたから企画書が間に合いませんでした」
って、まあまあ謎なんですけど。

でも謎の言い訳が立つだけで、心はちょっと軽くなる。
人間、そういうとこあります。

“生産的先延ばし”として掃除が成立してしまう

人は最重要タスクから逃げるために、別の“役に立つこと”を猛烈にやることがあります。 いわゆる「構造化された先延ばし」ってやつです。

掃除はこの枠にぴったりです。

「部屋が片付いた」
「冷蔵庫が整理された」
「受信箱がゼロになった」

うん、すごい。
でも──

一番やるべきことは、まだそこにいる。

未読スルーされたLINEみたいに、ずっと残ってる。

掃除スイッチに負けない5つの現実策

「つまり僕は脳に操られていたのか…」 と感じた人、大丈夫です。
脳がそう動くなら、こちらが先に“仕組み”を置けばいいのです。

1)「5分だけ」触る:入口の抵抗を小さくする

やる気が出てから始めるのは難しいです。 でも、始めてみたら、やる気が付いてくることは多いです。

タイマーを5分。
ファイルを開く。
見出しを1行。

5分で止めてもいい。
“開始できた”という事実が、次の一歩の燃料になります。

2)タスクを「次の1手」に切る

「資料を作る」だと大きすぎて身構える。

  • ファイルを開く
  • 目次だけ書く
  • 参考URLを3つ貼る

“次に何をするか”が見えると、脳の抵抗が下がります。

3)掃除以外の“気分回復”を用意する

掃除が逃げ道になるのは、
気分を回復させる手段が掃除しかないとき。

  • 2分ストレッチ
  • 温かい飲み物
  • 窓を開ける
  • 近所を3分歩く

「掃除機」以外のボタンを増やしましょう。

4)掃除は“ご褒美”に回す

「25分作業 → 5分片付け」
みたいに、順番を逆にする。

掃除がしたいなら、していい。
ただし“先”じゃなく“後”

5)掃除をやるなら「制限付き」で使う

どうしても手が伸びるなら、逆に利用。

  • 片付けは3分だけ
  • 捨てるのは1カテゴリーだけ(紙類だけ等)
  • タイマーが鳴ったら強制終了

掃除をウォーミングアップにして、勢いで本命へ戻る作戦です。

掃除が止まらない日は、疲れてる日かもしれない

掃除が止まらない日って、たぶん疲れてます。
決断が多くて、脳が擦り減ってる。

散らかった部屋が気になるのは、
「外側を整えて、内側も整えたい」
というサインのこともあります。

だから掃除そのものを悪者にしなくて大丈夫です。
掃除は、僕たちが自分を立て直すための、わりと優しい手段です。

ただし。

掃除が終わったら、その綺麗になった机で、
5分だけでいいので本命に触れてみてください。

完璧にやる必要はありません。
今日終わらせなくてもいい。

でも、ちょっとだけ触れる。
それだけで、止まっていたものが少し動き始めます。

最後に

ホコリは居座る、締切は迫る

床のホコリは、明日もそこにいます。
来週もいます。
来月も、たぶん元気にいます。

一方で締切は、ちゃんと近づいてきます。
こっちが見ないふりしても、向こうは予定どおり。

だから、もし今日また掃除機を手に取ってしまったら。
その瞬間にこう言ってみてください。

「なるほど、僕は今、気分を守ってる。偉い。」

言ったら、掃除機のスイッチを切る。
本命のファイルを開く。

5分だけ。

それでも世界はちゃんと回ります。
床も、あなたも。

(……ホコリは後で、いくらでも相手してあげましょう。)

ABOUT ME
佐藤直哉(Naoya sato-)
佐藤直哉(Naoya sato-)
ブロガー/小説家
文章を書くことを楽しむ自称・小説家です。
歴史や文化、日々の暮らしに潜む雑学を題材に、小噺を発信しています。
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