日常のふしぎ
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同じ家事をしているはずなのに、なぜあの人は余裕で、自分は今日も時間が消えるのか

佐藤直哉(Naoya sato-)
<景品表示法に基づく表記>当サイトのコンテンツ内には商品プロモーションを含みます。

はじめに

「え、もう全部終わったの?」

同じ家、同じ洗濯機、同じ24時間。
それなのに、家事が終わった人はコーヒーを飲み、終わらない人はなぜか床に座って天井を見つめている。

――この差はいったい何なのか。

まず言っておきます。
あなたがズボラだからでも、意識が低いからでもありません。
やる気が足りない説も、この際いったん脇に置きましょう。

家事の効率には、ちゃんとした理由があります。
しかもそれは、根性論でも精神論でもない。

気づけば誰かはスイスイ進み、
気づけば誰かは「え、もう夜?」と時間を見失っている。
その分かれ道は、思っているより身近なところにあります。

読み進めるうちに、
「家事が遅い自分=ダメな自分」という短絡的な結論が、
あっさり成立しなくなるはずです。

安心してください。
この話は「もっと頑張りましょう」と背筋を正させるものではありません。

※本記事は筆者個人の感想をもとにエンターテインメント目的で制作されています。

家事はそもそも「終わる時間が気分次第」である

まず、ここを押さえておきましょう。

家事には、終了予定時刻という概念がほぼ存在しません。

会議なら「はい、1時間で終わり」
映画なら「だいたい2時間」

でも家事は違う。

掃除なんて、5分で済む日もあれば、
なぜか床と無言で対峙する時間が発生し、
気づけば1時間経っている日もある。

(あれ、僕は何と戦っていたんだっけ?)

総務省の調査を見ても、家事にかける時間は人によってかなり差があります。
男女差は縮んできているとはいえ、まだ「同じ」とは言いがたい。

ここで大事なのは、
家事は「かけた時間」そのものが、そのまま経験値になる仕事だという点です。

毎日やっている人は、手が勝手に動く。
たまにやる人は、毎回ちょっとした初見プレイ。

これは才能の問題ではありません。
単純に、触っている時間の差です。

野球を週7でやる人と、年に2回バットを握る人。
どちらが上手いかは、もはや説明不要でしょう。

ここを飛ばしてしまうと、
家事の話はすぐ
「気合が足りない」
「意識が低い」
という方向へ転びます。

そして多くの場合、その考え方は勘違いを生み出しやすいのです。

家事が遅くなる最大の原因は「手が止まる時間」

家事が遅い人は、決してサボっていません。

……が、動いてもいません。

正確に言うと、体ではなく頭が立ち止まっています

・次は何をしよう?
・どこまでやる?
・今?それとも後?

この「考え中」の時間、
家事界ではわりと致命傷です。

本人は真剣。
でも進捗はゼロ。

この状態、
例えるならカーナビを見つめたままハンドルを握っている感じ。
目的地は分かっているのに、車は一ミリも進まない。

心理学では、こうした段取り・切り替え・ブレーキ役をまとめて「実行機能」と呼びます。

難しい言葉ですが、
要するに頭の中の進行管理係です。

この係が有能だと、
「洗濯機を回す → 朝食を作る → その間にゴミをまとめる」
という流れが、なぜか無言で成立します。

一方、この係が混乱すると、
「えーっと……あ、通知来てる」
という分岐に入り、
気づけばスマホと深い関係になっています。

(家事はどこへ行った?)

ここ、大事なので強調します。

これは意志の強さの話ではありません。
「頑張れば解決」でもありません。

単に、脳の使い方のクセ。

要するに、家事が遅い=人として問題がある、という話ではありません。

完璧主義は、家事を終わらせない“静かな強敵”

家事がなかなか終わらない人の足元をよく見ると、
だいたい一人、静かに立っている存在がいます。

それが、完璧主義

声は大きくありません。
むしろ、とても正しいことしか言わない。

・掃除するなら、どうせなら徹底的に
・料理するなら、栄養も彩りも大事
・洗濯物は、できればシワなく仕上げたい

はい、全部その通り。
反論ゼロ。
正論しかない。

……ただし。

ここで一つ、冷静になりましょう。

家事は、期限付きの現実イベントです。
しかも毎日あります。
しかも終わらせないと翌日も続きます。
ボーナスステージはありません。

一方、家事が速い人の基準はかなり現実的です。

「今日は、ここまでできれば十分」

床はピカピカじゃないけど、歩ける。
料理は映えないけど、腹は満たされる。
洗濯物は多少シワがあるけど、人生に支障はない。

家事はテストではありません。
減点もなければ、講評コメントも返ってきません。

それなのに完璧主義は、
「せっかくだから、もう少しだけ」
「ここまで来たなら、全部やろう」

と、難易度をそっと引き上げてきます。

気づけば制限時間は延長され、
終わったはずの家事は、まだ終わっていない。

完璧主義は、
やる気の仮面をかぶって近づいてきて、
最後に持っていくのは成果ではなく、時間です。

「考えなくても進む仕組み」で動いている

家事が速い人は、頭の回転が異常に速いわけではありません。
天才でもありません。

ただ一つ違うのは、
家事のたびに脳内会議を開かないことです。

毎回「さて、次はどうする?」と考える代わりに、
「これが起きたら、これをやる」という流れが決まっています。

例えば、

・夕飯を作り始めたら、反射的に食洗機を回す
・洗濯機を回したら、考える前にハンガーを出す
・ゴミ袋が半分を超えたら、無言で次の袋をセット

ここに迷いはありません。
選択肢もありません。

あるのは、
「来た。じゃあ、やる」だけ。

だから判断が発生しない。
だから止まらない。

やる気?
今日はあるかどうか分かりません。

気合?
朝の時点で売り切れです。

それでも体は動く。
歯磨きと同じです。

家事が速い人は、
自分を奮い立たせているわけではありません。

考えなくても前に進むようにしているだけなのです。

「仕組み化が続かない人」も、ちゃんと理由がある

ここで、だいたい聞こえてくる声があります。

「それができたら、もうやってます」

はい、正論。
ぐうの音も出ません。

そして先に言っておきますが、
それもあなたのせいではありません。

注意を切り替えたり、同じことを続けたりするのが苦手な人にとって、
ルーティンを守るという行為そのものが、わりと高難度ミッションです。

毎日、同じ時間、同じ手順で、同じことをする。

冷静に考えると、
これ、まあまあ無茶な要求です。

だから必要なのは、

・一度も失敗しない完璧な仕組み
ではなく、
・失敗しても、何事もなかった顔で戻ってこれる仕組み

毎日守れなくていい。
三日に一回でもいい。

半分できたら上出来です。

続かない自分を改造しようとするより、
続かなくても致命傷にならない設計を選びましょう。

仕組みは、あなたを試すものではなく、
助けるためにあるのです。

家事は「個人競技」ではなく「チーム戦」

ここで一度、家事をスポーツだと思ってみてください。

もし家事が個人競技だったら、
あなたは毎日、

・洗う
・拭く
・片づける
・考える

を、全部ワンオペでこなす選手です。

……そりゃ疲れます。

でも実際の家事は、
個人競技ではなく、れっきとしたチーム戦。

ところが多くの人が、
なぜか一人で決勝戦に出場しています。

家事効率を語るとき、
よく見落とされるのが「環境」という名のチームメンバーです。

・家族は協力的か
・家電は味方になっているか
・収納は動線の邪魔をしていないか

このあたりが整っていない状態で
「もっと頑張ろう」と言われても、
それは人数不足のまま延長戦に入るようなもの。

ロボット掃除機も、食洗機も、立派な戦力です。

人に頼るのが苦手なら、
まずは機械に頼ってみればいい。

家事は気合で回すものではありません。
どう編成するかで、難易度が決まります。

最後に

家事が遅いあなたへ

まず最初に、これは能力テストではありません。

家事の効率は、才能でもセンスでもありません。

性格、経験、脳の癖、環境。
いろいろな要素がたまたま同時に重なった結果、
「今日はあんまり進まなかったな」という日が生まれているだけです。

つまり、あなた一人の責任ではない。
ここ、かなり大事なので二度言います。
あなた一人の責任ではありません。

今日からできることも、ものすごく地味です。

・60点で「はい終了」にする
・考える回数を減らす
・条件と行動をワンセットにする
・人か機械か、とにかく誰かに任せる

どれも劇的な人生改革ではありません。

でも、家事にはそれで十分です。
家事は人生の主役じゃないので。

脇役が張り切りすぎて、
主役の時間を全部食べてしまうのは、
脚本としてちょっとおかしい。

今日終わらなかった洗濯物があっても、
あなたの価値は下がりません。
評価も減りません。
ボーナスポイントも失われません。

明日、少しだけ楽に回れば、それでOKです。

ここまで読んで、
「まあ、そんなもんか」と肩の力が抜けたなら、
この文章はちゃんと仕事をしました。

では、あとは洗濯物と相談しながら、
無理のないペースでどうぞ。

ABOUT ME
佐藤直哉(Naoya sato-)
佐藤直哉(Naoya sato-)
ブロガー/小説家
文章を書くことを楽しむ自称・小説家です。
歴史や文化、日々の暮らしに潜む雑学を題材に、小噺や物語のタネになるエピソードを発信しています。
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