日常のふしぎ
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「何もいないよ?」それでも犬や猫が一点を見つめる理由

佐藤直哉(Naoya sato-)
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はじめに

「……何見てるの?」

夜。

猫が突然、顔を上げました。

視線の先は、部屋の隅。

「……何かいる?」

一緒に見てみる。

何もいません。

虫もいない。

カーテンも動いていない。

それでも猫は、

じーっと同じ場所を見ています。

犬でも、

誰もいない廊下に向かって突然吠えることがあります。

そんな姿を見ると、つい思ってしまいます。

「もしかして……何か見えてる?」

幽霊かどうかは分かりません。

ただ、

犬や猫には、

人間が気づけない情報が届いている

ことがあります。

では、あの子たちは何に反応しているのでしょうか?

※本記事は筆者個人の感想をもとにエンターテインメント目的で制作されています。

「今、何か聞こえた?」

深夜。

テレビを消したリビング。

人間には、

シーン……。

ところが猫の耳だけが、

ピクッ。

と動きます。

「……今、何か聞こえた?」

もちろん、

飼い主には何も聞こえません。

でも猫には、

本当に無音なのでしょうか?

猫は、人間には聞こえないほど高い音まで聞き取れると言われています。

実験では、

約85kHz付近の高い音に反応した猫

も確認されているとのこと。

人間が聞き取れる上限は、

若い人でも一般に20kHzほど。

つまり、

同じ部屋にいても、

人間には、

「何も聞こえない」

猫には、

「何か聞こえる」

ということが普通に起こり得ます。

壁の向こう。

天井裏。

床の下。

小さな虫や動物の音かもしれません。

では、

こうした違いは猫だけなのでしょうか?

もちろん、

犬も似たような世界で暮らしています。

犬も人間より高い音まで聞き取れます。

しかも、

ただ聞こえるだけではありません。

音がどちらから来たのかも、

かなり細かく区別できます。

だから犬が突然、

壁の右上をじっと見る。

飼い主は、

「そこ、壁しかないよ?」

と思う。

でも犬には、

「音はそこから来た」

と分かっているのかもしれません。

つまり、

犬も猫も同じ部屋にいますが、

僕たちと同じ「静けさ」の中にいるわけではないのです。

そして犬には、

音とは別に、

さらに強力なセンサーがあります。

「そこ、何かあるの?」

散歩から帰ってきた犬が、

部屋の隅をずっと嗅いでいます。

クンクン。

クンクン。

「そこ、さっき掃除したよ?」

それでもやめません。

飼い主が鼻を近づけても、

何の匂いもしない。

でも犬には、

まだ情報が残っていると感じているのかもしれません。

犬の嗅覚は非常に鋭く、

実験では、

1兆分の1に近い濃度の匂いを見つけた犬

もいました。

昨日そこを通った人。

外から運ばれてきた匂い。

壁の向こうにいる小さな動物。

人間には、

「無臭」

犬には、

「まだ残ってる」

そんな違いが起こります。

しかも、

犬の鼻の話はここで終わりません。

ある実験では、

犬に二つの物体を見せました。

一つは常温。

もう一つは、

ほんの少し温かい。

見た目はほぼ同じです。

それでも犬は、

違いを見分けました。

「匂いで分かったの?」

そう思いますよね。

どうやら、

それだけではないようです。

犬は鼻先で、

弱い熱まで感じ取っている可能性がある

と考えられています。

つまり、

僕たちには何も感じない場所でも、

犬には、

匂いがある。

熱がある。

音まである。

ここまで違えば、

同じ部屋にいても、

見えている世界が違って当然かもしれません。

では猫はどうでしょう?

猫には、

犬の鼻とはまた違った面白い能力があります。

猫は「見えていない場所」も気にしている

猫が廊下の奥をじっと見ています。

「そっちに何かいる?」

見に行っても、

誰もいません。

でも猫は、

目に見えるものだけを頼りにしているわけではないようです。

こんな実験があります。

猫から見えない場所で、

飼い主の声を聞かせます。

猫は声のした方向を気にします。

その直後、

今度は離れた別の場所から、

同じ飼い主の声を聞かせる。

すると猫は、

驚いたような反応を見せました。

人間でいえば、

「え? さっきあっちにいたよね?」

という感じです。

この実験から、

猫は声を聞くだけでなく、

「飼い主は今、あそこにいる」

と位置まで想像している可能性が示されています。

つまり、

猫が誰もいない場所を見つめていても、

その場所をただ「見ている」とは限りません。

さっき聞こえた音。

わずかな物音。

暗がりで動いた小さな影。

そうした情報を手掛かりに、

「あそこに何かいるかも」

と気にしている可能性があるのです。

しかも猫の目は、

暗い場所でも少ない光を利用しやすい作りです。

飼い主には何も見えなくても、

猫には小さな虫や光の動きが見えていることもあるでしょう。

だから、

「誰もいない場所を見ている=不思議なものが見えている」

とは限りません。

僕たちには何もないように見えても、

猫には、

小さな音が聞こえていたり、わずかな動きが見えていたりする。

それに反応して、

じっと同じ場所を見ているだけなのかもしれません。

ただし、

いつもと様子が違うなら話は別です。

以前はしなかったのに、

長い時間ぼんやり壁を見続ける。

慣れた家の中で迷う。

夜になると落ち着かない。

そんな変化まで一緒に出ている場合は、

「何か聞こえているのかな?」だけで済ませず、体調や認知機能の変化も考える必要があります。

最後に

「何もないよ」と言っているのは、人間だけ

夜。

また猫が、

部屋の隅を見ています。

飼い主も同じ方向を見る。

やっぱり、

何もありません。

「……何見てるんだろうな」

猫は答えてくれません。

音かもしれない。

匂いかもしれない。

ほんの少しの光かもしれない。

犬なら、

熱まで感じ取っている可能性があります。

そう考えると、

僕たちが何気なく使う、

「そこには何もないよ」

という言葉。

本当は、

少し違うのかもしれません。

そこに何もないのではなく、

僕たちには、何も感じられていないだけ。

次に愛犬や愛猫が何もない場所を見つめていたら、

少しだけ気になるのではないでしょうか?

「そこには、僕の知らない何があるんだろう?」と。

ABOUT ME
佐藤直哉(Naoya sato-)
佐藤直哉(Naoya sato-)
ブロガー/小説家
文章を書くことを楽しむ自称・小説家です。
歴史や文化、日々の暮らしに潜む雑学を題材に、無駄雑学などの小噺を発信しています。
どうぞ、ふらりと覗いてみてください。
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