日常のふしぎ
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『あと一回』が一番危険な理由―人間の脳はなぜ止まれないのか?

佐藤直哉(Naoya sato-)
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はじめに

ゲーム。
動画サービス。
SNS。

「あと一回だけ」

そう言ってスマホを置くつもりだったのに、気づけば一時間が過ぎていた。

「今日は早く寝るはずだったのに……」

そんな経験は、多くの人にあるのではないでしょうか?

不思議なのは、自分でも「もうやめたほうがいい」と分かっていることです。

明日も仕事や学校がある。
そろそろ寝なければならない。

頭ではそう理解しているのに、指は自然と次の動画を開き、もう一度ゲームを始め、SNSを更新してしまいます。

実は、この「あと一回だけ」は単なる口ぐせではありません。

人間の脳には、
「もう少しで終わる」
「もう少しで手に入りそう」

と感じると、その続きを確かめたくなる性質があるのです。

※本記事は筆者個人の感想をもとにエンターテインメント目的で制作されています。

「あと一回」で夜が終わる

「あと一本だけ動画を見よう」

「あと一戦だけゲームをしよう」

「SNSをあと少しだけ確認しよう」

どれも五分程度で終わるつもりだったはずなのに、時計を見ると一時間以上過ぎていることがあります。

意志が弱いからではありません。

問題は、「終わりが見えているようで見えていない」ことです。

一本見終われば次の動画が表示され、ゲームは新しい対戦を勧め、SNSは次々と新しい投稿を見せてきます。

「あと一回」は、本当は最後の一回ではなかったのです。

カジノが本当に欲しい客

カジノは、一回の大勝負だけで利益を上げているわけではありません。

本当に利益を生み出しているのは、「あと一回」を何度も繰り返す人です。

「もう少しで取り返せそう」

「次こそ当たりそう」

そう考えて席を立たず、何度も同じ行動を続ける人です。

一回一回の賭けは小さくても、それが何十回、何百回と積み重なれば、大きな時間とお金になります。

危険なのは、一度の大勝負ではありません。

「もう少しだけ」

その小さな決断を繰り返してしまうことなのです。

「惜しかった」は脳にとって勝利に近い

スロットで「777」がそろうはずだったのに、「77BAR」で止まったとします。

結果はハズレです。

それなのに、
「惜しかった」
「次はいけそう」
と感じた経験はないでしょうか?

実は研究でも、このような「ニアミス」は脳を強く刺激することが分かっています。

理屈では負けなのに、感覚では「あと一歩だった」と受け取ってしまうのです。

だから「やめよう」ではなく、「もう一回」が生まれます。

惜しいという感覚は、諦める理由ではなく、続ける理由になってしまうのです。

実はゲーム会社は「終わらせない」工夫をしている

最近のゲームには、ログインボーナスや期間限定イベント、あと少しでレベルアップする仕組みが数多くあります。

もちろん、ゲームを面白くするための工夫でもあります。

しかし同時に、「あと一回遊ぼう」と思わせる仕組みでもあります。

経験値があと少し。
報酬まであと一日。
限定アイテムは今日まで。

こうした「あと少し」が積み重なることで、人はゲームを終えるタイミングを失っていきます。

YouTubeは動画の最後が危険

YouTubeが危険なのは、動画そのものではありません。

本当に危険なのは、動画が終わる瞬間です。

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見終わった瞬間に、次の「あと一本」が目の前に現れます。

Netflixや他の動画配信サービスも同じです。

もし動画が終わったあとに画面が真っ暗になるだけなら、多くの人はもっと早く見るのをやめているかもしれません。

「終わり」を感じさせない工夫が、「あと一回」を何度も生み出しているのです。

「あと一回」が一番危険な本当の理由

人は勝つから続けるわけではありません。

「もう少しで終わる」

「もう少しで報われる」

そんな期待があるから続けてしまいます。

だから危険なのは、「あと一回」という言葉そのものではありません。

その一回が、何度でも繰り返せる状況です。

最後の一回だと思っていたものが、新しい「あと一回」の始まりになってしまうからです。

最後に

「あと一回」

この言葉は、ゲームだけのものではありません。

動画を見終えたとき。
SNSを閉じようとしたとき。
仕事をもう少しだけ進めようと思ったとき。

僕たちは毎日のように、この一言を口にしています。
そして、その「あと一回」が本当に最後だったことは、意外と少ないのではないでしょうか?

人間の脳は、
「もう少しで終わる」
「もう少しで手に入りそう」
と感じると、その続きを確かめずにはいられません。

そして、その「あと一回」は、気づけば次の「あと一回」を連れてきます。

今夜、動画を閉じようとした瞬間。

ゲームを終えた瞬間。

あるいはSNSをスクロールする指を止めようとした瞬間。

「あと一回だけ」

そう思ったら、その一回で本当に終われたことが、これまで何回あったか思い出してみてください。

ABOUT ME
佐藤直哉(Naoya sato-)
佐藤直哉(Naoya sato-)
ブロガー/小説家
文章を書くことを楽しむ自称・小説家です。
歴史や文化、日々の暮らしに潜む雑学を題材に、無駄雑学などの小噺を発信しています。
どうぞ、ふらりと覗いてみてください。
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